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サビは業務用スチールラックの天敵!長く安全に使う方法はある?

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サビは業務用スチールラックの天敵!長く安全に使う方法はある?


業務用スチールラックは高い耐久性が人気で、幅広い分野の現場で使用されています。 そんなスチールラックですが、年数が経つと次第にサビが発生してしまうこともあります。 サビは業務用スチールラックの耐久性に関わってくるので早めに対処しましょう。 今回は、安心・安全に業務用スチールラックがお使いいただけるよう、スチールラックのお手入れについてご紹介いたします。是非ご一読ください。



■そもそもスチールとはどんな金属?

スチールは様々な金属製品に使われる素材です。 金属製品に使われる材料にはほかにもステンレス、アルミなどがあります。 これらは複数の金属を混ぜ合わせて腐食しないよう耐食性を高めた合金です。

・業務用スチールラックに使われる素材の特徴
スチールラックの材質は名前にもある通り主にスチールです。 スチールは日本語で「鋼」と呼び、鉄を主な成分とした金属や合金の総称です。一般的には鉄に炭素を加えて合金としたものを指します。 純度100%の鉄だと脆く、素材としては不向きですが、炭素を加えることで強く加工しやすくなります。
鉄だと認識されている金属素材の多くはスチールと言ってよいでしょう。 スチールには「重い」、「サビやすい」、「熱で歪む」といった特徴があります。 しかし、ステンレスと比べると値段が安く、多岐にわたって利用されています。サビやすいという特徴がありますが、表面の塗装やコーティングを工夫することでサビにくくすることが可能です。

・スチールと間違われやすい?ほかの金属との違い
スチールとともによく使われる金属素材にはステンレスやアルミなどがあります。 特にスチールとステンレスは混同しやすいので、それぞれの違いを見ていきましょう。
<ステンレス>
ステンレスもスチールと同じく鉄に炭素を混ぜて作られたものですが、さらにクロムやニッケルを混ぜてサビに対して強くした合金です。 酸化クロムが不働態皮膜となって酸素や水分から金属部分を守ってくれます。 ステンレスの特徴は、「重い」「傷つきやすい」「サビにくい」です。 シンクなどの水回りに使われることが特に多いです。また熱が伝わりにくく保温性が良好なので、水筒やポットの内壁に使われることも多いです。
<アルミニウム>
アルミの特徴は、「軽い」「軟らかい」「サビにくい」です。 酸化アルミニウムも不働態皮膜になります。より厚い不働態皮膜としてアルミニウム合金のアルマイト処理があります。 放熱性に優れていて、熱を持ちやすい自動車やバイクのエンジンパーツによく用いられます。

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■サビとはどういう現象?

スチールラックをサビから守るために、まずサビとはどういうものなのかを理解しましょう。



・サビとは
サビとは鉄が腐食した結果生じた腐食生成物です。 腐食とは、鉄の周辺にある水や酸素が化学反応によって表面から浸食していくことを言います。鉄が腐食すると表面がボロボロになって穴が開いたり、強度が低下したりする可能性が高くなります。腐食によって溶けだした鉄が酸化したものがサビの正体です。
本来、鉄は単体では安定せず、様々な化合物によって安定した状態を保っています。 経年や浸食によりサビて酸化鉄になることは、本来の姿に戻っている状態と言えます。

・サビに強いステンレスならサビない?
結論からいうと、ステンレスはサビない金属なのではなくサビにくい金属です。 ステンレスがサビにくいのは、含まれるクロムが鉄よりも先に空気中の酸素と結合することで酸化し、数ナノメートルの非常に薄い不働態皮膜(保護皮膜)を形成することで全体を包むからです。
不働態皮膜は化学変化しにくい非常に強固なものなので、鉄が酸素と結合するサビを防いでくれます。不働態皮膜自体が傷つくなどして破れることもありますが、瞬時に自己修復するので鉄のサビを発生しにくくします。

・業務用スチールラックがサビる原因は?
業務用スチールラックの表面に傷がついている場合、そこから水分が入り込んでサビが発生する原因となります。特に、床に近い足元の部分は傷が付きやすいため、アジャスターやキャスターで底上げするなど適切に対処しましょう。
ほかにも、酸やアルカリなどの薬品を取り扱う環境下では、種類や濃度によってサビの原因となります。定期的に拭き取るなどして、きれいな状態を保つようにしましょう。

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■業務用スチールラックがサビた!対処法はある?

サビはスチールラックにとって天敵なので、発見したらすぐに対処する必要があります。 スチールラックにサビが発生してしまったときの対処法をご紹介します。 サビは研磨したり、浮かせて取り除いたりする方法が有効です。

・簡単なサビ落とし方法
一般的に、サビを落とすにはいくつかの方法が用いられます。専用のブラシやサビ取り剤を使う方法や、身近にある重曹やクエン酸を使った方法です。

<ワイヤーブラシを使う>
市販されているワイヤーブラシを使ってサビを落としましょう。サビがついている材質に応じて、ブラシの素材も考慮します。 なお、ブラシの素材にはステンレス、真鍮、ナイロンなどがあります。鉄などの金属に対してはステンレスや真鍮のワイヤーブラシを使ってください。傷つきやすいものにはナイロンのものを使った方が効果的です。硬いほうがサビは落としやすいですが、周りも傷がつきやすいので注意しましょう。

<重曹を使う>
次に重曹を使ってサビを落とす方法です。 重曹はペースト状にすることで研磨剤の代わりとなり、サビを擦り落とすことができます。

手順
(1)重曹を4倍の水に混ぜてペースト状にします。
(2)サビの部分にペースト状の重曹を塗ってください。
(3)1時間ほど放置します。
(4)メラミンスポンジなどで擦り落とします。
(5)最後にサビを残さないようしっかりと乾拭きをしてください。


<クエン酸を使う>
次にクエン酸を使ったサビの落とし方です。 クエン酸の還元作用を利用してサビを落とします。

手順
(1)お湯で6倍に薄めたクエン酸水を作りプラスチック容器に入れます。
(2)サビがついたものをクエン酸水に浸します。
(3)最後にサビを残さないようしっかりと乾拭きをしてください。

冷たい水を使うとクエン酸が溶けきらないので、お湯の方がよいでしょう。 容器に入らない場合は、クエン酸水を染み込ませた布をサビにパックしても構いません。

上記の方法でも、どうしても落ちない頑固なサビには、市販のサビ取り剤を使いましょう。 市販のサビ取り剤は、垂直面のサビ取りは液垂れしないペースト・クリームタイプの2つのタイプがあります。複雑な形や細かいものはつけ置きタイプを使うと良いでしょう。

ペースト・クリームタイプを使った手順
(1)布を使って、サビの部分にペーストを塗ります。
(2)5分放置して、ペーストを拭き取ります。
(3)しっかりと乾拭きします。

つけ置きタイプの手順
(1)サビ取り剤をプラスチック容器に入れて、サビたものを浸します。
(2)サビを残さないようにしっかりと乾拭きします。

・サビ取りの注意
表面にサビがあるからといって、どのようなサビでも除去していいとは限りません。 サビには種類があり、特に空気中で鉄を強く熱してつける黒色のサビ「黒サビ」は、きめが細かくしっかりと付着するので、それ以上赤サビが進行するのを防いでくれます。
鉄の表面に意図的に黒サビの膜を作って、赤サビから保護している商品もあるので、サビているからといって除去しないように注意しましょう。

黒サビと赤サビはどちらも酸化鉄ですが、組成が異なり、黒サビは四酸化三鉄(Fe3O4)、赤サビは酸化第二鉄(Fe2O3)です。
また強いもので擦ったり、サビ取りしすぎたりすると表面のメッキも剥がれてしまいます。 スチールの表面に処理されているメッキは摩耗に弱いので剥がれやすく、剥がれた後に水分と酸素がある環境にさらされると一気にサビが進行してしまいます。

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■サビないために日頃からできるお手入れ

サビはスチールラックにとってサビを発生させないためには日頃からお手入れをすることが欠かせません。どのような点に気をつければ良いか、詳しく見ていきましょう。

・こまめに拭き取る
サビの発生を防ぐためのポイントは、「酸素と水を遮断すること」です。酸素と水分以外にも汚れや塩分は金属が腐食しサビの発生の原因となるので、こまめに拭き取ることで防ぐことができます。
汚れや水分が付着したままだと不働態皮膜が発生できずサビやすくなります。 また塩素イオンは不働態皮膜を破壊します。例えば、海岸のそばでは金属がサビやすかったり、塩素系漂白剤を使用するとサビが発生しやすくなるのはそのためです。

・ほかの金属とくっつけない
これは、もらいサビを防ぐためです。もらいサビとは、表面に他の金属がくっついたまま放置され、そこを起点にして本体もサビてしまう現象です。 身近な例を挙げると、ステンレスの上にサビた空き缶などを置いていると、赤サビがステンレスへと移る状態を指します。これを放置してしまうと赤サビを除去することが難しくなります。

・サビは小さいうちにとる
サビは一度発生すると、そこからどんどんと進行してしまいます。進行を防ぐためには、小さいうちから除去しておくことも大切です。内部にまで広がってしまう前に、サビを見つけたらすぐに対処するように心がけましょう。


今回は、スチールラックの材質のスチールについて、またサビとは何かということや除去の方法をご説明しました。 サビ取りは簡単にできる場合もありますが、規模が大きいとすべてを取りきるのは大変です。サビがひどい場合は、早めに新しいものに買い換えることも検討しましょう。 キタジマの業務用スチールラックはメラミン焼付塗装を施した耐水性、耐酸性のあるサビに強い製品です。各種業務用スチールラックはトップページよりご覧いただけますので、現場に合わせて最適なものをお選びください。

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